ある会社の社長が、社内報に掲載された記事があります。
インター・エスタブリッシュメント(inter establishment)についてです。
意味は、寝食を忘れるほど自分の心を満たしているものということです。
非常に参考になるかと思い、一部を抜粋、編集の上、記述します。
【以下、抜粋、編集文】
我が社のリーダー研修会で、Aさんからこんな質問がありました。
「性格のせいなのか、(人に嫌なことをされたり、言われたことに対して)根に持つ所があり、それがわだかまりとなって素直になれない自分がいます。もっと物事を素直に受け入れ、人間付き合いをより良好にしたいと思うのですが、何か妙案はないものでしょうか?」
という質問でした。
しかしこれはAさんだけの特別な悩みではないと思います。
恐らく私達みんな、大なり小なり似たような経験はあるのではないでしょうか?
上司や先輩に叱られて根に持ったりする事はありがちです。
しかし相手をいつまでも恨んでいては良好な人間関係など到底築くことはできません。
何故そうなるのか、どのようにすればいいのか、その根本を理解することで対処方法を考えてみましょう。
私達人間が出来る行動というのは、自分自身の事と他人が関わる事、二つしかありません。
自分の出来る事というのは単純で、寝る事と食べる事です。
それ以外は全て他人、すなわち公(おおやけ)が関わって行う行為行動です。
「仕事ができる人」というのは公に対して貢献できる人の事をいい、もっといえば自分の事よりも公を優先する、寝食を捨ててでも公である仕事を優先し、実践行動ができる人のことを「本物」といいます。
かの発明王と名高いトーマス・エジソンにある女性新聞記者が、
「どの様にしたらこれだけの発明ができるのか?」
とインタビューした時に、エジソンは一言「寝ない事だよ。」と答えたそうです。
眠らなかったらアイデアが湧いてきたといった意味ではありません。
寝食を忘れるほど創造する事が好きで執心したのです。
アイデアが次々と湧いてきたのは、執心できた結果なのです。
これをインター・エスタブリッシュメント(inter establishment)といいます。
寝食を忘れるほど自分の心を満たしているものという意味で、心理学用語です。
インタレスト(興味、関心)の語源でもあります。
「自分のインター・エスタブリッシュメントとは何か?」
一度じっくり内観してみてはどうでしょうか?
例えば「何故私は仕事を一所懸命にするのか?」と内観したとします。
その結果、給料を高くもらうためだったとしたら、それは欲望というものであり、インター・エスタブリッシュメントではありません。
「一体何が違うのか?」と疑問が湧いてくると思います。
欲望の弱点は欲望が満たされたら怠けてしまうところにあります。
ところがエジソンのように寝食を忘れるほど仕事に執心している人間は、上手く行こうが失敗しようが、好きでやっているので決して怠ける事はありません。
これがインター・エスタブリッシュメントを持った人間の姿です。
いくら「私はお客様の為に仕事をしている!」と欲望型の人が言ったとしても、やはり欲望が満たされた暁には、綻び(ほころび)は見えてくるものです。
故に私達は寝食を忘れ執心できるインター・エスタブリッシュメントを持つ事が肝要であり、他人に何を言われようが気にしない、何事にも果敢に挑戦できる精神を手に入れる最良の方法と理解することです。
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