ある会社の社内報を一部抜粋、編集します。
社内で小さな事故があったものの、小さな事故でも2度と起こさないよう、注意喚起する内容になってます。
業種業界問わず、参考になろうかと思います。
【以下、抜粋編集文】
これから書く2件の事故は明らかに人災です。
これらは全て正常性バイアス、「自分は大丈夫!」、「これぐらいだったら大丈夫!」という侮りから起きています。
ここでもう一度緩んだ気持ちを引き締めるためにも、あえて事実を書きます。
けれどもこれは個人に注意を促すことが目的ではありません。
皆さん一人一人に対して注意を喚起することが目的です。
他人事で済ませば、やがて災いはあなた自身の身に降りかかることは必至だからです。
先週、本社工場からスクラップ屋に鉄屑を運ぶ途中で起きた事故です。
ドライバーのAさんは、いつもは鉄屑を積み終えた後、積み込んだ鉄類が落ちないように必ずワイヤーで締めてから運搬します。
ところがその日は、運搬する鉄屑の量がさほどでもなかったという自分の判断でワイヤーを掛けずに運搬してしまいました。
事故というのは、えてしてこのような魔が差したときに起こるものです。
ワイヤーを掛けずに運搬する途中、近所の会社の前にスクラップの鉄を落としたまま走り去ってしまったのです。
運転している本人も落としたことに気付かず、そこの会社からの通報で初めて知ることになったのです。
慌てて落とした鉄の回収や謝罪へ出向くなど大変だったのです。
今回は不幸中の幸い、この程度で済みましたが、これが人に危害を加えたり、器物破損をしていたら大事故に繋がっていました。
続いてB営業所の話です。
B営業所のヤード管理用のフォークリフトが壊れました。
しかしここまで壊れることは避けられたはずです。
何故なら数ヶ月前からフォークリフトの異常に運転手は気がついていたからです。
ところがそれに対する危機感が薄かった。
フォークリフトが壊れたら仕事に支障が出ること、修理に費用が掛かることは容易に想像出来たはずです。
ところがB営業所の皆さんは誰しもが他人事でした。
報告がなかったことは重大事と受け止めていない証拠です。
「水が減ったら足しておけばいい!」
この程度の意識しかなかったのです。
そしてついにフォークリフトは限界を超え、オーバーヒートしてしまったのです。
これでは利益を確保するために頑張っている営業の皆さんや、少しでも経費を削減しようとしている社員の努力が報われません。
さて、大変憤りある事件ではありますが、私達はここで全員が反省し、学ばなければなりません。
「俺がやったわけではない!」、「自分は当事者ではない!」
と思ってはなりません。
そういった考え方は違います。
むしろそういった考え方をする人がいるがために事故は連鎖的に続くのです。
他人事にならず、みんなが加害者、当事者であるという意識を持つことが大事なのです。
事故を避けるためには、ヒヤリ・ハットの段階で食い止めることです。
二度と起こさぬよう、災いは油断、侮り、むら気など、弛んだ心構えが引き起こす人災であることをしっかりと学びましょう。
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