非常に参考になる文面がありました。
ある会社の社内報ですが、一部を抜粋しました。
【以下、抜粋文】
それまで、どちらかといえば地道に仕事をこなしていた生産部のA君が、ここのところ、突如輝きを放ちはじめました。
たまたま、私だけが感じているだけなのだろうかと思い、それとなく他の社員にも聴いてみると、やはり同じように、
「彼、最近頑張っていますよ!」
といった答えが返ってきます。
私はそんなA君に、それとなく尋ねてみました。
さて、彼の話を聞いてみると、彼もそれなりに一大決心をしたようです。
もちろんプライベートで何か良いことがあったなど、外的な要因ではありません。
彼の秘めたる決心がそこにはあったのです。
それまでの彼は、どちらかといえば、それほど積極的とは言えなかったと思います。
それは決して彼が小心者だったからではありません。
彼曰く、自分の心の中には、常に業務や仕事の進め方に対する不平不満があったとのことです。
「『何でこんなことをやらなければならないんだ!』といつも心の中では反発していた。」
と彼は素直に話してくれました。
ところが、そんな彼の反発を変えた出来事が起こりました。
それは昇給です。
彼は思いのほか、これまでに自分が評価されていなかったことにショックを受けました。
「何でこんなに低い評価なのですか?」
と言われても困りますが、良い評価を得るためには、それなりの実績なり成果が必要です。
彼はそこで初めて自分の行動の矛盾、すなわち戯論(けろん)に気が付いたのです。
そこで、
「今に見ておれ、俺の実力を見せてやる!」
と大いに発奮し、奮起一番、彼は考え方と行動をプラスの方向へ大きく方向転換したのです。
心構えを変えたとたん、彼に存在感が出てきました。
すると不思議なことに、どんどん仕事を任されるようになってきたのです。
この変化は、おそらく彼が一番実感しているのではないでしょうか?
A君が、
「仕事がどんどん増えました。」
と少々困惑気味に言うので、
「仕事を頼まれるということは、運気が上がってきた証拠。若いうちはどんどんこなして実力をつけたらいい。」
と言うと、彼はまんざらでもなさそうな笑顔で答えてくれました。
それにしても社員が成長する姿をこの目で感じる、これほど嬉しいものはありません。
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