上司部下間のコミュニケーションのトラブルは、お互いの思い違いが多いように思います。
それを解決するには、もっとコミュニケーションをすれば良いという、単純なものではありません。
根本的な思い違いをお互いに正さないと、いつまでも状況は変わりません。
上司は部下に意見を求めます。
部下の意見に耳を傾けることは、上司としては必須です。
しかし、意見を言う部下の気持ちを考えたことは、どれほどあるでしょうか?
例えば、上司である自分が、更に上の上級上司に意見を求められ、何かを言ったとします。
その時、どういった気持ちになりますでしょうか?
「自分の意見に賛成してもらえるのではないか?」
「自分の意見を採用してもらえるではないか?」
無意識にそう思いませんでしょうか?
最初から上司に否定されるだろうと思って話す部下は、あまりいないでしょう。
賛成してほしい、同意してほしいと思って意見を表明するはずです。
意見を聞く上司としては、聞くけど賛成するかどうかはわからないというのが、正直なところでしょう。
しかし意見を言う部下は、賛成してほしい、採用してほしいと自然に思うはずです。
ここで思い違いが生まれます。
賛成するか、採用するか、それは意見次第だと思う上司、賛成してほしい、採用してほしいと願って話す部下、結果として意見を採用しなかった場合、上司は何も気にしませんが、部下は採用してもらえなかったという落胆と同時に、上司に何を言っても、どうせムダだという諦めの感情も持ってしまいかねません。
また上司が何か意見を求めようとした時、しまいには部下は、もう黙ってしまって何も言わなくなってしまうかもしれません。
このような繰り返しで、上司と部下のコミュニケーションがうまくいっていないということがよくあるのではないでしょうか?
この思い違いをなくすためには、意見を聞くことと、意見に賛成することと、意見を採用することは違うということを、伝えておく必要があるのではないかと思います。
もし、部下の意見を採用して実施したものの、仮に失敗の結果となってしまったら、それはそれで上司の責任である以上、意見を採用するかどうかの決定権は、上司の自分にあるということを、きちんと伝えておくことも必要でしょう。
お互いの思い違いによるトラブルは回避したく思われませんでしょうか?
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