ある学習塾の先生の配信です。
相手は子供のことについて述べられてますが、社員育成、部下育成についても、相通ずるものが少しでもあるように思います。
参考になればと思い、一部を抜粋、編集の上、配信します。
【以下、配信文】
「指導者たる者は・・・」
もし、目の前の生徒がサボっていると感じた時、ほとんどの場合、相手は意識があって、さぼっていると思いますし、頼んだことが出来ていなければ、わざとやらないのだと思います。
以前は、生徒たちに、勉強してくるように言っても、やってこないとか、覚えてこないことは、意識があってわざとやらないと思っていました。
また、説明しているのに「言われた通りに、そのことが出来ない」のは、意識して聞いていないのだと思っていました。
何度もそのような事が続くと、相手に対する期待感を捨てて、だんだんと簡単な事だけを教えていくようになっていくし、どうせやっても無駄だと思う、諦め心が起きてきていました。
この諦めの心はいつしか、私たち指導する側の、「やらない」とか「挑戦しない」ことへの、言い訳となって、無意識にこびりついてしまいました。
そうして「苦から逃げるな!」ということを、継続して説得することを、やめていってしまったのです。
だから、少し相手から抵抗されると、それ以上に対峙する気持ちになれなくなってしまう状態になっていました。
相手から嫌われるのではないかという恐怖を払拭して、諦めずに、やらなければならないことを、説得し続けると、彼らは、絶対に諦めない相手を前にして、少しずつやらなければならないという意志を見せてきます。
すると、最初は面倒くさいと思った事も、少しずつ動けるようになって来ることを、発見しました。
このように、説得することを続けていくと、生徒たちのほとんどが、嫌なことから逃げる癖になっていることに気付きます。
今までサボってきて、勉強しなければならないと思って塾に通おうと決めてきたのですから、宿題を出されることも、家で勉強しなければならないことも、当たり前のことです。
当たり前のことをやらないで、「塾に通いさえすれば成績が上がるなど、ありえない!」と言うことを、伝えないままにすることこそ、責務を果たしていないことなのです。
なぜ相手から、嫌われるのではないかという恐怖心が私たちに、生まれるのかの根本は、結局は、まだこちら側に手を抜いているということを、見抜かれたくないという隠蔽したい気持ちがあるのだと思います。
やっていることに自信があって、絶対にこれをやれば、良くなるという確たるものがあれば、相手に勇気を持って説得することが出来るはずです。
「相手に勇気を持って迫る」ということは、自分を誤魔化していている間は、出来ない事です。
彼らが、私たちの説得に対して少しずつ動き出してきた事に実感するとき、私たち自身も精一杯の仕事をしているということを実感してきます。
私たちは、彼らが、苦から逃げようとした時に出す、無意識の癖を見逃さず、その無意識の行動に対する、臨機応変の対応をしなければなりません。
泣く子もいれば、怒り出す子もいます。
また、黙々とやっているかのように見えて、全く意志をそこに置いていない生徒もたくさんいます。
彼らは、皆、自分では真面目に取り組んでいると思い込んでいるのです。
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