黄金律について、ある自動車解体業者が配信したメルマガがあります。
この文面により、何かを感じ取って頂ければ幸いに思います。
【以下、配信文】
「黄金律」とは、自分がして欲しいことを相手にしてあげる行為、行動を言います。
ゴールデン・ルールともいい、これはキリストが「福音書」の中で説いている成功するための教えです。
我が社では、「『黄金律』を知らない社員はいない」というぐらいに大事な成功のための方程式となっています。
一見、簡単そうに思える黄金律ですが、いざ実践するとなると、そう簡単にはいきません。
「あなたは『黄金律』を励行しているか?」と問われて、イエスと答えられる人は果たしてどれだけいるでしょうか?
例えば、あなたがお金を望むのなら、他人にお金を与えなければならないというのが黄金律です。
あなたの望むことを相手にしてあげなければならないのです。
ちょっと考えてしまいますよね。
これは極端な例にしても、私たちは私たちの日常業務の中を見渡せば実践できる黄金律は決して少なくありません。
そしてそれを発見することは、思いがけないビジネスのヒントとなり得るのです。
我々の仕事は解体車を部品や素材に分別することが仕事です。
そこで大事になってくるのは仕入です。
いかに多くの解体車を集めてくるかにつきます。
できるだけ安く仕入れたいのは山々ですが、同業他社との競争が厳しく価格競争に陥っているのが現状です。
仕入先は主に中古車センターや整備業者です。
最近では一般の方々からの買い取り依頼も徐々に増えてきました。
さて、その買い取り金額ですが、一般個人からの買い取り金額と、業者からの買い取り金額は違うのが通例になっています。
業者の買い取り金額の方が幾分高い。
何もこれは我が社だけではなく、業界全体の慣習でもあります。
一般と業者とは差をつけなければならないという固定観念と業者に対する気遣いからです。
また一般の方々は失礼ながら相場や業界のことはそれほど詳しくないため比較的安い価格で買い取りしやすいのです。
ここで「黄金律」で考えてみます。
もし私が個人的に自分の車を買い取ってもらうなら、少しでも高く買い取ってもらいたい、駆け引きはご免です。
皆さんも同じことを思っているはずです。
であれば、お客様からも少しでも高く買い取らせて頂くことが黄金律です。
よく考えてみれば、いままで私たちは全く反対のことをしていたことに気がつきます。
本来高く買い取らなければならないのに逆に安く買い叩こうとしていたわけです。
我が社では、反省の中で業者も一般個人も価格に差をつけないというルールで解体車を買い取ることに決めました。
車を会社まで乗ってこられたら帰りのタクシー代もお渡します。
このやり方は好評で早々に良い効果を生み出すことになりました。
「こんなになるの!」と喜んでくれるお客様も少なくありません。
喜ぶお客様を見るとこちらもとても幸福な気持ちになります。
この歓びは何物にも代えがたいものです。
間違ってはならないのは「黄金律」の実践とは成功といった見返りを期待して人に施してあげるという様なことではなく、あくまでも自分自身の内面の充実が主であり、そこから真の幸福を見いだすことにその極意があると私は思います。
【お客様相談室宛メール】
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